7cm.store の始まりとブランドストーリー
「7cm.store」は、他にはない布小物を制作販売しています。
すべての始まりは、オーナーの桃谷が自身の病をきっかけに
「人目を気にするのではなく、
自分らしくあること」
の大切さに気付き、以前から興味があったミシンを購入したことです。
趣味の域を超え、工場から仕事を請け負い、世の中の製品づくりに携わるようになる中で、「期日までに量産した物」を「工場」に届けるのではなく、「心が通った物」を「一人ひとり」に届けたいという想いが強くなり、7cm.storeを立ち上げることにしました。
現在は「作る」ことと「販売する」ことの、あまりにも大きな違いに、心がくじけそうになりながらも、7cm.storeの商品を手に取っていただいたお客様が嬉しい気持ちになれるよう、日々挑戦を続けています。
ブランドストーリー
「手のひらに収まる丸い小銭入れのようなポーチを作りたい!」
それが、私がミシンを手にしたばかりの頃に思い描いた気持ちでした。
しかし、当時の私はファスナーの付け方すら知らず、ミシンで小さなものを縫う技術も持ち合わせていませんでした。
それでも、本や動画を参考にしながら試行錯誤してみたのですが、思うように形にならず、最後は手縫いで仕上げることに。
完成したもの(上の写真)は、理想とは程遠いものでした。本当はもっときれいな真ん丸にしたかったのです。ミシンで作りたかったのに、難しくてそれが叶わず、途中から手縫いに変更せざるを得なくなったことへの悔しさは、今でも忘れられません。
20cmファスナーの存在を知り・・・
ある時インスタグラムで見かけたハンドメイド作家さんが、20㎝のファスナーを使っていとも簡単にかわいいポーチを作っている様子を目にしました。私もいつか、こんな素敵なポーチを作りたいと思い、その時から20㎝ファスナーでポーチを作ることに対する憧れを持っていました。
20cmのファスナーは100円ショップでも売られているほどポピュラーな商品であることが分かり、ポーチを作ろうと思って何本か購入しました。なんとなくその20cmファスナーを円形にすると、およそ直径7cm。手のひらにすっぽりと収まる愛らしいサイズ感で、「やっぱり、これくらいの手のひらサイズの丸いポーチを作りたい!」という気持ちが強くなりました。
しかし、先ほども書いたように当時の私には、ミシンでそれを形にする技術はありませんでした。悔しさを胸に、一旦「直径7cmのポーチ」をミシンで作る計画は、私の夢として、心の奥底にそっとしまっておくことにしました。
それから数年の間、ご縁があり在宅にて縫製工場からの内職のお仕事ををさせていただいていました。内職で様々な商品を作る経験を通して、私の布小物作りのスキルはいつの間にか向上していました。
「今の私なら、あの時思い描いたポーチを作れるかもしれない」
ふとそう思い立ち、もう一度、自分の感性で形にしてみました。
そしてついに、理想通りのポーチを完成させることができました。あの時、夢見たものを、自分の手で形にできた喜び。ミシンを通して、自分の成長を実感できた瞬間でした。
「直径7cmのポーチを作りたい」
その気持ちは、私のものづくりの原点であり、初心です。そして、歳月を経て、それを実現できたことは、私にとってかけがえのない経験となりました。
独立を決意し、ブランド名を考え始めた時、URLとブランド名を一致させれば、検索でも見つけてもらいやすいのではないかと考えました。
そして、私のものづくりの原点である「直径7cmのポーチ」への想いを込めて、
ブランド名を7cm.storeと名付けました。
この名前は、私にとって、初心を忘れないための、大切な心のよりどころです。
このブランドが、これからたくさんのお客様にとって、親しみやすく、愛される存在になるように。これからも心を込めて、ものづくりに励んでいきたいと思います。